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ガイアとは2014/07/08更新

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1960年代初め、NASA(アメリカ航空宇宙局)は火星に生物がいるかどうかをつきとめるため、私の助けを求めていた。同僚の生物学者が提案した実験は、大部分が地球中心の見方によっているように私には思えた。地球の研究室の中でよく知っている生物を、火星上に探し求めているのだ。私は火星の生命を探るには、不確かな生物を探すよりも正しく確実な方法があるのではないかと考えた。その年の初めに、私は『ネイチャー』誌に投稿した論文の中で、惑星に生命が存在するかどうかを調べる物理的な検査をいくつか提案した。その中の1つが、着陸地点の周囲を探索する変わりに、惑星全体の化学的性質を「トップダウン」で見るというものだった。検査は、惑星を取り巻く大気の化学成分を分析するだけである。

 

さて、生命なき惑星の空気は、いわゆる化学的平衡状態に近い組成であろうと考えられる。すなわち、気体同士のあらゆる化学反応がすでに起きてしまっており、その大気は自動車や煙突から排気ガスのような、エネルギーの全く残っていない混合ガスに違いない。生物のいる惑星は、これとは大いに異なる大気に取り巻かれているだろう。なぜなら、生きた有機体は原料の供給源として、また排出の場として大気を利用せざるを得ないからだ。この2方向の用途により、大気は化学的平衡とは程遠い状態に変化するはずだ。惑星の大気中に見られる気体の非平衡が目に見えて大きければ、それは生命の存在を示唆するのではないか。

 

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