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イタリアワインとは2014/07/08更新

  • 読み:いたりあわいん
  • カテゴリ: 食・ワイン > イタリアワイン
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イタリアワインの基礎知識

イタリアワインは生産量世界一であり、イタリアはワインの消費量が世界2位である。世界で最も知られているワインである。

 

イタリアワインの歴史

1970年代半ば、イタリア・ワインは「上等」、ましてや「極上」という言葉とは無縁なもののように思えた。過剰生産、未熟な葡萄、一貫性のない味、酸化、たまに感じる酸っぱさ─その他にも、様々な欠点があったからだ。それらの大半は(すべてではない)うずたかく積まれて安売りされるか、あるいは、世界のどこかに輸出され、二流のイタリアン・レストランの平凡な料理のお伴として消費されるか、どちらかの運命をたどるほかなかったのである。今思えば、当時のワイン・スノッブたちのグループ(実際こういうものは存在した。なかには非常に鼻持ちならないものもあった)は、イタリア・ワインを認識すらしていなかったようだ。とはいえ、本気を出していなかったにもかかわらず、イタリア・ワインが一時期(数世紀に渡ったことはないにせよ)栄光を勝ち取ったこともある。つまり、世界の中でもとりわけイタリア人(かつては「ローマ人」として有名だった)が、フランス、ドイツ、スペイン、ポルトガルの人々にワインの何たるかを教えた時期もあったのだ。

 

イタリアの食文化とワインの関係性

よくも悪くも、イタリア中央部において、ワインは常に食文化の中心と見なされてきた。ごく最近まで「ワインなしの食事」など考えられなかったほどだ(この土地の人々はこう考える。「朝食は“食事”ではない。“目覚めたことに対する罰”だ。だから正午になり、ワインと共に昼食が食べられるようになるまで、この生き地獄を我慢しよう」)。
そう、彼らにとって、ワインはパンと同じく「なくてはならないもの」なのだ。だがその一方で、この地域では食事時以外にワインを飲むことはまずない。それが、基本的にアルコールはそれだけで消費する(せいぜい軽食を合わせる程度)北欧諸国とは大きく異なる点と言えるだろう。イタリア人は食事と調和するワインを好む傾向が強く(というか、この点を最重要視する)、食事から主役の座を奪ってしまうようなワインを「注文が多い(impegnativo)」タイプと呼び、特別な機会でもない限り、口にしようとはしない。典型的なイタリア中央部の農夫なら、かの有名なロバート・パーカーが95ポイントをつけたワインではなく、85ポイントをつけた程度のワインを「ちょうどいい」と考えるだろう。この地域において、ワインは伝統的に高価で貴重なものではなく、生活必需品と見なされているのだ。もしかすると、この考えに異を唱える貴族もいるかもしれない。
だがそんな彼らでさえ、招待客を驚かせるようなワインではなく、もっとシンプルなワインを好む傾向が強い。しかも、彼らは多大な影響力を持ってはいるが、数字的に見ればごく一部の少数派に過ぎないのだ。そう考えると、ある意味、イタリア・ワインの大躍進は国内市場というよりもむしろ、輸出市場に向けた動きだと言えるだろう。このグローバリゼーションの時代、生産者たちが国内よりも国外のワイン愛好家に向けて、よりハイレベルの商品を提供しようとすることは何ら問題ではあるまい。
だがこれだけは忘れないでいただきたい。イタリア人にとっての「ワインの真髄」とは、格付けでトレ・ビッキエーリ最高評価を獲得した銘柄ではなく、普段の食卓に並べたボトルの中にこそある、ということを。

 

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